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2012年7月5日木曜日

英国剣道雑感(3)

4月から始まった英国生活も3か月となり、滞在予定の半分が経過しました。

 一般的にイギリスの4~6月というと、からっと晴れた日が多く、一年で一番いい季節と言われていますが、今年はこれまで3日と続けて晴れることがなく、毎日「曇り時々晴れ、一時雨」の天気を繰り返しています。隣に住むイギリス人も「今年は雨がよく降るなあ」と嘆いていましたが、それもそのはず、ニュースによると今年の4~6月の降水量はイギリスの観測史上で最も多かったようです。場所によっては洪水、落雷、雹の被害も報告されています。なにも今年に限って、そんな記録的な雨が降らなくても・・・と思いながらの生活となっています。

 さて、英国滞在のちょうど折り返し日となる6月30日・7月1日、ロンドンで「無名士道場」主催の「末野栄二先生剣道セミナー」が開催されたので、参加してきました。
 無名士道場はTerry Holt 氏(七段)を道場主とし、40年以上の歴史を持つ、イギリスでも最も伝統のある剣道クラブのひとつです。ロンドンにあるため、イギリス在住の日本人会員も多く、今回のセミナーも、当道場の会員で鹿児島出身の吉川さんという女性剣士(六段)の方が、末野先生の教え子ということで実現したようです。
 前回紹介した「樫の木剣友会」主催のセミナーも含め、日本人剣道家を招いての剣道セミナーはイギリスでもたくさん開かれているようですが、今回のセミナーは、末野先生(範士八段)という、剣道家ならばだれでもが知っている有名な先生のセミナーということで、イギリス国内だけでなく、ベルギー、フランス、オーストリアなどからもたくさんの剣道家が参加し、盛大なセミナーとなりました。
 講習そのものは、素振りから始まり、基本的な打突や応じ技の練習、そして最後は地稽古というオーソドックスなものでしたが、これまでに全日本選手権を含め、数々の大きな大会で優勝をされている末野先生の説明やお手本には、やはり言葉では表せない重みがありました。
 剣道をしている人なら誰でも理想とする剣道家がいるかと思いますが、私にとっては、末野先生はその理想とする剣道家の一人です。昭和54年の全日本選手権決勝での見事なメンを目の当たりにして以来、一度は稽古をつけていただきたいものだと思いながらこれまで剣道を続けてきました。その末野先生に稽古をつけていただく機会が、なんと30年以上経って、それも日本ではなく、遠く離れたイギリスで実現したということがなんとも不思議でなりません。
 憧れていた先生との稽古は、打てども打てども、抜かれ、返され、押さえられのわずか数分間のものでしたが、打たれてもなぜかうれしさがこみあげてくる、一剣道家のこれまでの思いが詰まった満ち足りた時間となりました。
 (集合写真:中央が末野先生、その左隣がTerry Holt氏。)
 参考:無名士道場ホームページhttp://www.mumeishi.co.uk/kendo

4 件のコメント:

  1. 飯野さんの英国便り毎回楽しみにしています。今回はまたラッキーな素敵な思い出ができて、本当に良かったですね。
    飯野さんの腕前をもってしても、抜かれ返され歯が立たずとは、さすがというか夢をみているように想像しています。
    飯野さんはまた素晴らしい年の英国訪問実現となりましたね。日頃の善行の賜物と思います。5輪を心ゆくまで堪能
    してきてください。

    飯野さんにお願い
    飯野さんの英国便りをみていると、剣道に親しむ外国人が、イギリス、フランス、ベルギーなどにも点在するとのこと
    ですが、彼らは何で剣道を知ったのか、剣道のどこに興味をもち、剣道に取り組みたいと考えたのか、このまま取り組
    み続ける理由は何なのか等々聞いてきてください。

    6期 石川

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  2. 石川先輩

    英国便りを楽しみにしていただいてありがとうございます。

    稚拙な文章で恐縮です。

    さて、お尋ねの件ですが、イギリス以外にもヨーロッパでは、ハンガリーが

    先に行われた世界選手権で3位に入るなど健闘し、他にもフランスやイタリア

    などでも結構盛んなようです。

    彼らがどのような経緯で剣道に興味を持ったかは、これまであった人から聞いて

    いませんので、今度会ったときにぜひ聞いてみたいと思います。



    私の滞英期間も残り3か月足らずとなりました。帰国した際には、お好み焼きを

    食べながら剣道談義をしたいと思っております。

    今後ともよろしくお願いいたします。

    (74期 飯野)

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  3. 飯野君、遠い英国の地での剣道、ご苦労様です。それにしても末野先生とお会い出来、なおかつ稽古が出来るなんてうらやましい限りです。末野先生は日本中でも私の理想の剣道に一番近い方です。全盛期のころの全日本選手権の立ち姿の綺麗なことと言ったら・・・・末野の剣道には『美』がある・・・・優勝した日の解説の先生の言葉です。私も心からそう思いました。
    さて、私は(小池君も)国体予選の決勝で負けてしまい、本戦出場はなりませんが、過日水上での7県の強化会には参加しました。岐阜県の下島八段や栃木Bなどと戦い、三戦三引き分けで、1本も有効打突がありませんでした。強い人と剣道すると「互いに技の殺し合い」があって、何にも出来ない感じです。もっともっと強くなりたいですね。帰国したらどのくらい強くなったか?
    身を以って教えてください(笑)藤木

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  4. 藤木先輩

    コメントありがとうございます。
    先輩もそうでしたか。我々の世代は末野の先生ですよね。
    我々より下の世代が宮崎正裕氏の面に衝撃を受けたであろうと同じように、私も全日本選手権の決勝を檜舞台(あの当時は本当に武道館の真ん中に一つだけ舞台を作っていましたよね。)のかぶりつきで見て、あまりの速さに衝撃を受けました。当時、4段の私の目にはあまりに速くて、どう打ったのかわかりませんでした。その先生とロンドンで稽古ができるとは思っていませんでしたので、「雑感」に書いたことはオーバーでもなんでもありません。先輩と共通理解があってよかったです。

    こちらでは日本にいる時よりも剣道をしています。(笑)
    ・・・でも稽古の質から言って、強くなっているとはとうてい思えませんが。

    国体予選は残念でした。でも、あきらめなければ必ずチャンスはあると思います。
    私も帰国したら、また少し稽古を積んで、参戦したいと思います。その節はよろしくお願いいたします。

    飯野

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